秋から冬のうまい店

    2013/11/21


 この季節には必ず訪れ、この料理を食べるべし、という店がある。

 いまの季節なら湯島「くろぎ」で松茸を食べるべし、だ。
この時期、くろぎのカウンターには20箱以上の松茸が並ぶが、それがわずか一夜でなくなってしまう。
炭火焼をスダチで食べたり、土瓶蒸しにしたり、フライをウスターソースで食べたり……オーソドックスだが、圧倒的にうまい。
予約一年待ち、全席満席の黒木さんだから出来る芸当だが、「ほかの季節の儲けをこの時期に掃きだしちゃうんですよ」と苦笑するほどだ。

 11月の鴨の解禁になれば浅草「鷹匠 壽」に行きたくなる。
丁寧に血抜きされた、猟師が撃った本鴨を、内臓は串焼きにし、肉は特製の鉄板で御狩り場焼きに。
最後は雑炊で締める定番パターンだが、1シーズン一度は行きたい名店。
だが、ここもなかなか予約が取れない(テリヤキストの中に壽の常連がいますぞ)。

 海の幸に目を転じると、このシーズンは松葉蟹。
松葉蟹をうまく食わせてくれる日本料理店は「幸村」「京味」「もりかわ」など数あるが、ひとつといえば虎ノ門「と村」。
なにせ主人の戸村さんは松葉蟹専門の茹で窯を作ってしまったのだ。
しかも、茹で汁は京丹後から直送された、すでに蟹を何百匹も茹でてうまみがたっぷり濃縮された特製。
これで茹でられた蟹がまずいはずがないだろう。

 そして冬が本番になるとふぐの白子が恋しくなる。
これもまた、数あるふぐ専門店をおしのけて六本木にある小林さんがひとりで仕込んで料理し、サーブする「青華こばやし」を推薦する。
ここが使うのは2〜5キロのフグのみ。
だから白子も信じられないほど大きい。
「大きいフグは大味だよ」という食通も見受けるが、この店のフグコースを一度味わってほしい。
巨大な白子を炭火でじっくり焼くとこんなにうまいのかとたまげます!

 もちろん、このほかにもトリュフ、上海蟹、ジビエなどうまいものはいくらでもあるが、この続きは、続々とテリヤキに上がるのを楽しみにしてください。

東京いい店うまい店編集長
柏原光太郎

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