圧倒的な世界観の中華料理を堪能!静寂の京都に佇む名店「齋華」。

    2015/5/15


知る人ぞ知る京都にある「ヌーベルシノワ(新しい中華料理)」の名店「齋華」。
以前は祇園にあったそうだが、泉涌寺に移転し店名も新たにオープンして1年。
ようやく訪問が叶った。
「齋」藤シェフの中「華」という店名のとおり、シェフ独自の世界観が華麗に展開される素敵なお店でした。

「齋華」は、カウンター席のみで席数わずか8席。
お昼と夜のコースが時間制で区切られている。
今回は幸運にも、夜の最後のコース時間帯の20時から予約を入れることができた。

最寄り駅はJR東福寺駅で、10分ほどしばらく歩いていくと店に着く。

その日最後の回ということで「遅刻しないでください」と言われていたこともあり、早めに行動。
Google mapを頼りに歩を進める。

幹線道路や住宅街を抜け、地図が指し示す場所付近は、辺り一面灯りのない真っ暗闇。
そこに昔話のようにポツンと灯りが浮かんでいる、そこが目的のお店だった。
想像以上に早く着くことができた。
8席しかないと聞いていたのにお店は2階建て。住居と兼用のお店なのだろうか。



予約時間前だったが、お店に入れますということで、早めの入店。
お店の女性が「よく迷わずにお越しになれましたね。」と暖かく迎えてくれた。

靴を脱ぎ、お店に入ると、目の前に開けた世界に圧倒される。
2階まで吹き抜けた高い天井、眼前に広がる自然のままの草木、マホガニー製の大きな一本板のテーブル。
8人で座るには余裕たっぷり、料理が出る前から先制パンチを受けてしまった。

春・夏・秋・冬、そして昼・夕方・夜、シチュエーションの数だけ違う景色を見せてくれるに違いない。



8人の席は基本的に時間もバラバラのようだ。
隣のお客様は既に楽しそうに料理と会話を楽しまれている。
テーブルの奥にある壺には紹興酒が入っているようだ(お酒が飲めないので未確認)。

齋藤シェフは厨房で料理に専念。
先ほどの女性が飲み物や料理をサーブしてくれる。

待ち時間もあまりなく、私達の食べ進み具合を見ながら、絶妙のタイミングで次々と料理が運ばれてくる。
厨房越しに齋藤シェフと料理について会話を交わす場面もあった。



キャビアとフカヒレの冷製和え



昆布じめ鯛と雲丹の刺身

口に入れると、和食やフランス料理とは違う、中華料理なんだとハッとさせられる楽しみ。
「口福」という中国語が頭と身体に染みわたる。



金華豚チャーシューにサマートリュフ、皮付き豚バラ肉の塩焼き



毛ガニのワンタン、蛤、野菜のスープ

目で楽しみ、匂いで楽しみ、食感で楽しみ、味で楽しむ、そんな料理が続く。
お店、そして料理の雰囲気もどこかカジュアルで、堅苦しさは感じられない。



鮑の肝の和え蕎麦(スダチ添え)

このお店の看板メニューのようだ。
鮑を豆板醤に漬け、鮑の肝で作ったソースと細麺を絡める。
麺にも何か練り込んであるのだろう。
ラー油の香り、鮑とナッツ、そして麺の歯ごたえがたまらない。
スダチを少し絞ると香りも味も引き立つ。
中華、とりわけ四川料理のベースが伝わってくる。



小籠包



新玉ねぎのソテーが敷かれたフカヒレの姿煮(蒸しパンつき)

玉ねぎの甘みと濃厚なフカヒレの味。
蒸しパンはそのまま少し食べ、この贅沢なタレをつけて、二度味わうべし。



マコモダケを牛肉で包んだフリット餡掛け

これも味だけでなく食感を味わえる逸品。



担々麺

こちらも四川料理の辛さを堪能できる。
お腹はかなり満たされているはずなのに、スープまで飲み干してしまった。



杏仁豆腐

辛さの後のホッとするデザート。
ココナツミルクでなく、砂糖シロップで作られているのが珍しい。

最後の客ということでゆっくり料理を堪能することができた。
「ヌーベルシノワ」と言われるが、齋藤シェフが創る料理というのが正しい気がする。

料理だけでなく、お店の雰囲気を含め、とても優しい中華だな、というのが食後感。
お店を出るときには、お土産(ココナッツ団子でした)を頂戴し、齋藤シェフと件の女性のお二人でお見送りしてくださった。

「どのくらいのペースでメニューが変わるのですか」と質問したところ、 「思いつくままやっているので、毎日変わることもあれば、同じメニューが続くこともあります」とのこと。
「麻婆豆腐を食べたい」など希望するメニューを言っていただければ、それに合わせますよ。実はその方が楽なんです、とも笑って話してくれた。
(ただし、誕生日だからといって、特別なプレートや趣向は用意していただけない、やはり世界観を大切にされているようだ。)

堂々と「あれが食べたい」と言えるようになるには、もう少し通う必要があるな(笑)。

呼んでもらったタクシーが見えるまで、静寂の中、真っ暗闇の階段がしばらく続く。
夜に「齋華」を訪れたカップルにとっては、これも素敵なプレゼントかもしれない。


店名:齋華
住所:京都府東山区泉涌寺山内町35-3
電話:0752013239
営業時間:[昼]12:00-14:00 [夜]18:00-22:00
定休日:不定休


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