浜田 岳文

浜田 岳文
投資家・旅人

高ウマ

ノスタルジーが心を揺さぶるような、正統派フランス料理。

Restaurant de l'Hotel de Ville Crissie ヴァルス

各国料理

キュレーターコメント

スイスを代表する老舗レストラン。フレディ・ジラルデ、フィリップ・ロシャ、ブノワ・ヴィオリエと三代に渡ってミシュラン三つ星を獲得し続けた、伝説の名店。ヴィオリエが昨年亡くなった後は、スーシェフを長年務めてきたフランク・ジョバンニーニがシェフに就任し、三つ星を維持している。フランクとは、2017年5月にパリで行われたOADのディナーでたまたま隣の席に座り、仲良くなった。この旅をプランニングした時点で予約は満席だったが、フランクに連絡したところ、キッチンの中に席を作ってくれるとのことで、訪問が叶った。キッチンは、整然としており、清潔感が漂う。6年ほど前に改装したそうで、冷房が導入されるなど、快適な環境になったそう。その一角にシェフズ・テーブルがあるのだが、今回はそれとは別に、ドレサージュ用のテーブルに一席作ってくれた。目の前で大量の料理が次々と仕上げられ、運び出されていく様は、壮観。スタッフは、総勢約60人。老舗ではあるが、サービスは若い人も多く、フレンドリー。士気の高さを感じさせる。そのうち、キッチンは25人。フランクは、司令塔であるよりも、自ら調理するのが好きだそう。各セクションに指示を出しつつも、自ら皿を拭いたりドレサージュをしたり、常に手を動かしている。不器用な職人肌なのが、微笑ましい。入れ替わり立ち替わりキッチンを訪れるゲストの相手をする合間に、何を食べたいか聞いてくれる。お任せで伝えたところ、メインの肉はなんでもあるので選んでほしいとのこと。まだこの旅で食べていなかった仔羊を選択。季節は、夏の終わり。二週間もすれば秋の献立に切り替わるという、名残りの料理となる。この時期豊富な野菜やハーブ類は、全てスイス国内の近隣で賄っているそう。肉や魚も国内で調達できるのが理想的だが、仔羊や鳥類はフランス産の方が上質なので、輸入しているとのこと。海のないスイスでは、当然ながら海の魚介も輸入している。淡水魚はたまに使うそうだが、スイス人のゲストにとって淡水魚は近所のカジュアルなビストロで食べるものという先入観があるようで、特別な機会に訪れる当店では海水の魚介は外せないらしい。また、豚肉もガストロノミーでは使う伝統がないそうで、フランクは好きだがメニューには載せられないのだとか。当地の食文化が垣間見えて、大変興味深い。ゲストの85%がスイス国内だそうで、一シーズンに何度も訪れるゲストも多いそう。よって、アラカルトメニューは必須。同じものを食べさせることがないよう、メニュー以外でも豊富なバリエーションを常に用意している。そこで食事をするためだけに遠方からゲストが集うレストランとは異なる配慮が必要となる。ノスタルジーが心を揺さぶるような、正統派フランス料理。料理は皿の端ではなく、中央に美しく盛りつけられる。ドレサージュの細かさは、大人数の料理人が組織的に動く三つ星レストランならでは。レシピは伝統的ではあるが、昔ながらのレシピをそのまま踏襲しているわけではない。現代人の感覚に合わせて、ソースが濃過ぎず、あくまで脇役として主となる食材の持ち味を引き立てる。フランク曰く、何を食べているか分かる料理。また、健康面にも気を配っているそうで、料理ごとにカロリーも勘案しているとか。年配の常連でもテイスティングメニューを食べきれるよう、配慮しているそう。秋のジビエのメニューを先取りして見せてもらったところ、これが圧巻。10種類以上がアラカルトで並ぶのだが、その半分くらいは何を指しているのかすら分からない。フランスでは禁猟だったり捕獲量が規制されていたりするものが多く、メニューに載らないため、見たことがない単語が頻出する。ジビエの旬は10月〜11月だそうなので、今年は無理にしてもまた来年以降その時期に訪れたい。イノベーティブとは対極にありながらも、上質な食材にフォーカスした料理は、最先端の現代的レストランと共通するのが大変興味深い。道のりが異なっても、目指すところは案外似通っているのではないかと感じた。誤解を恐れずに言えば、地元を中心とした季節の最高の食材を生かした、美味いもの屋さん。現代的な感性で解釈したクラシカルなフランス料理を好む方に是非お勧めしたい一軒。

店舗情報

Restaurant de l'Hotel de Ville Crissie

各国料理 rue d' Yverdon 1, Crissier, Lausanne 1023, Switzerland
平均予算

390 CHF~

営業時間

[火-土] 9:30-23:30

定休日 日曜・月曜
ウェブサイト https://www.restaurantcrissier.com/
リンク https://bit.ly/2Njx2Jd
電話番号 41216340505
経路案内 車での道順 電車での道順 徒歩での道順
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