この度、「TERIYAKI’s BEST RESTAURANT 2021」にてGOLD賞を受賞したのは、2020年12月に移転オープンした富山のオーベルジュ『Cuisine régional L’évo(レヴォ)』。オープンして間もないにも関わらず、各地の食通たちがこぞって集い、「日本におけるデスティネーション・レストランのひとつの理想形」と評価されるほど。
オーナーシェフ谷口英司氏が掲げるコンセプトは“前衛的地方料理“。究極の地産地消を追求する為、そこには一切の妥協はなく、ここだからこそ表現のできる素晴らしい品々と空間を体感することができます。またオーベルジュであるため、コース料理だけでなく、宿舎やサウナなど富山の自然と一体化できる素晴らしい環境が整えられており、特別な時間を過ごすことができるでしょう。
東京、西麻布にお店を構えるビストロ『BISTRO Ma Cuisine(ビストロ マ・キュイジーヌ)』。「2020年はビストロの年」といえるほど、新たなるビストロが数多くオープンしました。ここ数年のムーブメントとして、イノベーティブが取り上げられてきましたが、2020年は原点回帰とも言えるトラディショナルなビストロが話題に。中でも突出していたのが、ここ『BISTRO Ma Cuisine(ビストロ マ・キュイジーヌ)』。徳島食材や釧路のジビエなど食材へのこだわりも伝わり、落ち着いた空間で、素晴らしいビストロ料理を味わうことができます。また深夜まで営業しているのが、食べ歩き好きには嬉しいですね。
東京、神楽坂にお店を構える鮨店『波濤(ハトウ)』。推薦者である浜田氏は「あまり出来たばかりのお店には行かない」と述べる。しかしここ『波濤(ハトウ)』は、「オープンして3,4ヶ月経った頃の握りをSNSで見かけると、非常に素晴らしい形をしていた」とコメント。鮨は“見た目“と”味わい“が比例すると耳にするが、握ったばかりでこのレベルは天才と言わざる終えない。大将の人懐っこさと、成長意欲によりバランスの取れた驚きの握りの数々を堪能することができるでしょう。この5年のニューオープンで今後がさらに期待できる名店と言えます。
石川、金沢にまだお店をオープンさせたばかりの焼き鳥店『蛤坂 まえかわ』。名店『鳥しき』出身の前川 良輝氏が同店で腕を振るっているとのこと。本来であれば、前川氏は、ニューヨークの『鳥えん』でヘッドシェフを務める予定でしたが、コロナの影響で帰国。その後、金沢でポップアップしたり色々と行い、東京へ戻るか迷った結果、金沢に留まることに。現在では、既に予約が殺到しており、枠が狭いためなかなか予約が取れません。しかし、焼き鳥好きであれば、一度は訪れていただきたいもの。使用している鶏は、『鳥しき』同様、伊達鶏。それ以外は、石川の食材を自ら獲って調理しているとのこと。オリジナリティ溢れる逸品が多く、今後更なる成長が期待できる両店ですね。
東京、西麻布にお店を構えるフレンチ『蒼(アオ)』。腕を振るう峯村 康資氏は、真っ直ぐな人間であり、それが料理を通して、感じとることができます。元々、ビストロ出身で、クラシカルなフレンチのスペシャリテを提供してくれます。しっかりとしたソースを用いており、新しいことにも挑戦されているので、なかなかに良いと言えるでしょう。ワインペアリングもとても秀逸なので、お酒が飲める方はぜひそちらも堪能してみてください。
東京、荒木町にお店を構える割烹『車力門 おの澤』。テリヤキスト堀江 貴文氏が最もリピートしていると述べるほど、素晴らしい和食を提供してくれます。「骨抜きしたアナゴ」や「刺身」、「蝦蛄(シャコ)」など。手間暇かけて調理を行っており、大将のやる気を十分に感じることができます。訪れる度に、その内容はさらに進化し、何度も訪れたいと思わされること間違いないでしょう。
東京、赤坂にお店を構える懐石料理『赤坂おぎ乃』。食べ歩きが好きな方であれば、もう既に訪れている方も多々いらっしゃるのではないでしょうか。同店で腕を振る荻野 聡士氏は、 若い頃から日本料理の名門でもある『嵐山吉兆』や『小十』で修行を積み、『奥田』で料理長の経験してから、こちらのお店を開かれました。特に素晴らしいのが、その謙虚さと絶対的な味覚。挑戦される料理はどれも素晴らしく、外れがないんですよね。繊細さの中に垣間見える大胆さに驚きを感じずにはいられないでしょう。
新潟、三条にお店を構えるフレンチ『UOZEN』。元々奥さんの実家が料理屋であり、そちらを改装して現在のこちらのお店をオープンさせました。シェフの井上和洋氏は、自ら狩猟を行い、地元新潟の食材をふんだんに使用した品々を提供してくれます。またワインのセレクトも素晴らしく、なかなかに珍しいものばかり。井上氏自身がかなりのワイン好きである為、もはやご自身で飲むために集められているとか。全体を通して、ワインと料理の相性も素晴らしく、わざわざ新潟まで足を運ぶべきレストランと言えるでしょう。
愛知、名古屋にお店を構える名店『吉い(ヨシイ)』。料理への情熱が半端ではなく、基本無口な大将が営んでおります。しかしながら、喋れば喋るほど知識や試行錯誤されているという想いが伝わり、その結果が見事に料理にも反映されています。常に探究し続けるからこそ、新しいものが生まれ、食べたことがないような組み合わせに驚かされることでしょう。また価格もそこまで高くなく、大将の努力が感じられるひと時を過ごすことができるでしょう。常連のお客様を大切にするため、新規を取っておらず、訪問するのは少し難しいですが、ぜひ訪れていただきたいです。
東京、銀座にお店を構えるフレンチ『Le Signe(ル・シーニュ)』。シェフ上野 宗士氏と、支配人兼ソムリエの有馬 純平氏によって、さまざまな料理を提供してくれます。銀座の中でもかなり技術力が高く、遊び心も感じられる品々が多数。口の中で温めて、香りが弾けるトリュフや、キャビアの使い方など、他では体感することができないでしょう。一口食べれば、腰を抜かしてしまうほどの驚きに満ち溢れた逸品をぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
総評
テリヤキストによりベストレストランに
選出されたお店は全92店舗。
お店の料理が美味しいのは大前提。
昨年は「成長」がキーワードでしたが、
今年は「原点回帰」をキーワードに、
昨年以上に多くの店舗がノミネートされました。